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海産研とは
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会長あいさつ

一般社団法人 海洋産業研究・振興協会 会長 斎藤 保
 当協会の前身である「海洋産業研究会」は、産業界の発意により、海洋産業の体制の確立に寄与することを目的として1970年に設立されました。以来半世紀超にわたり、調査研究、市場動向調査、情報サービス等、横断型の特長を活かした各種の活動をしてきました。
 近年の海洋利用は、これまでの水産、海運といった分野にとどまらず、洋上風力発電に代表される海洋再生エネルギーの利用、深海底鉱物資源の開発といった新たな方向にも展開しつつあります。
 世界で6番目の海域を有するわが国が、今後一層の経済成長を進めていくためには、海洋開発を如何に行っていくかが大事な要素になります。これに伴って、海洋、海底の調査、環境整備なども重要性が増しています。
 海洋産業研究会は、名前のとおり研究を中心に海洋産業の発展に資することを使命として参りましたが、新たなプロジェクトの提案、産業振興に資する政策提言、海洋産業で活躍できる人材育成等にも事業の幅を拡げることとし、2021年には名称も「一般社団法人海洋産業研究・振興協会」に改めました。
 一方で、昨今の社会情勢を見まわしますと、気候変動による各地での大規模災害やカーボンニュートラルへの対応、ロシア/ウクライナ問題、中国の海洋進出等の地政学的な課題、新型コロナに伴う海上物流の変化や海洋プラスチック問題に代表されるような海洋環境問題等、様々な課題があります。
 このような背景の中、当面は、洋上風力発電の円滑な発展を主要課題とし、「漁業協調」、「海底直流送電」、「浮体式洋上風力発電」、「人材育成」等のテーマに取り組んで参ります。また、ゼロカーボンの実現に向けて必須のテーマであるブルーカーボンについても、勉強会を開始いたしました。これらの諸課題の他、「第4期海洋基本計画」、「海洋開発等重点戦略」の推進の支援にも取組むことで、将来的には、わが国が保有する海洋資源を無駄なく、有用に利用、開発し、経済の発展に資するよう努めて参りたいと考えております。
 皆様の一層のご支援をお願いいたします。

2024年6月