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調査・研究
RESEARCH

06. 浮体式洋上風力発電の実用化に向けて

浮体式洋上風力発電に関しては、風車本体のみならず、浮体基礎、係留システム、送電設備、O&M等の様々な要素技術の開発、サプライチェーンの整備等が必要となります。本研究では、業種横断的な会員を有する当協会の特徴を活かし、浮体式洋上風力発電事業の実用化に係る技術的及び社会的な課題を整理し、その解決策を検討します。

洋上風力発電施設の適用水深
(出典:「浮体式洋上風力発電技術ガイドブック(NEDO)」)

「洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会(以降、官民協議会)」は2020年12月「洋上風力産業ビジョン(第1次)」を発表し、2040年までに浮体式も含む3,000万kW~4,500万kWの案件を形成するとした目標が示されました。一方で、同ビジョンでは「4,500万kW達成には、浮体式のコストが、技術開発や量産化を通じて、今後大幅に低減することが必要」とされています。
さらに、昨年4月、官民協議会から「洋上風力の産業競争力強化に向けた技術開発ロードマップ」が発表され、浮体式洋上風力発電に関しては、2030年前後を目指して浮体基礎の最適化、係留システムの最適化、浮体の量産化、ハイブリッド係留システム等の要素技術の開発等を実施するとしています。
本研究では、以上のような背景を鑑み、浮体式洋上風力発電事業を実施する際の技術的及び社会的な課題等について検討を行い、官民挙げた浮体式洋上風力発電の実用化に資する取り組みを目指しています。
これまでに、専門家による話題提供及び各会員からの報告等を通じて、浮体式洋上風力発電に関する現状と課題及び産業振興に資する施策を検討・整理し、当協会が政府に提出した「第4期海洋基本計画に向けた提言」(2022年3月作成)に反映させています。